二つの文字の両方ともにんべんがありますが、全く同じように彫るとデジタルな感じになってしまいますし、
一個のはんこの中で違う形式のにんべんを入れるのもどうかと思うのです。
印篆にはいくつか異なるパターンが示されていますが、二つのにんべんを違う形で使うのなら「その理由」と言うものがなければならないと自分は思うのです。
普通の人は同じようににんべんを書くのが当然でしょう。
なので、ちょっとだけ変えてみるという手でやってみました。
大きさは12ミリ角です。色紙に捺す落款印とのことでした。
にんべん以外の部分も非常にシンプルな文字であり、シンプルであればあるほど難しいです。
特に「圭」は崩すのがむずかしいので結局オーソドックスになりがちではありますが、「素直に彫る」ということがいつも最善の手段であるのも間違いないでしょう。
出来上がり、非常に気に入りました^^
まだ崩す余地、白をつなげる余地が無くはありませんが、やりすぎるとお客様がそれをどうとらえるかは未知数ですので、ほどほどにするのが正解かと思います。